2019/05/06

以下、2019年3月の日記を転載。

 

今日は起床が異様に遅く、寝坊を風邪と偽って休んだが、いざ寝ていると体調が悪かったようで微妙な頭痛や身体の痛みに耐えかねて食事以外はずっと寝ていた。食事は駅前の日高屋で五目そばを。その途中で見た赤い花がきれいだった。桃の花とおぼしきは垣根のうえにピンク色の汚れた上層と散り敷かれていた。

菊地成孔『服はなぜ音楽を必要とするのか?』を読了。ファッションの語彙を悪趣味なほど駆使しながらも、あの頃のよき時代が走馬灯のように浮かぶ。エディ・スリマンがいてアレキサンダー・マックイーンが生きていて、エルバスもガリアーノもいた時代。ブラックミュージックの接近の予見については彼は近い未来を予言していた。

これから映画『シングルマン』でも観に行く予定。雨の一日だった。(3.7)

 

 

酒を飲むと眠りが浅いと言うが早朝5時に起床して吉岡実『神秘的な時代の詩』を半分ほど読む。二度寝してふたたび起床する。

火山の夢を見た。山の麓が赤く燃えてうつくしいとおもった。やがて薄く曇った夕空も燃えて、人々は噴火する低い山を眺めて途方に暮れていた。自分が死ぬ恐怖はない。夢占い上の象徴は安直なので問題にならない。

美容院で髪を切ったあと、春日さんと東京庭園美術館へ。春日さんは花粉症で苦痛そうだった。中目黒駅と目黒駅では異様に距離があるのだった。

岡上淑子のコラージュ作品展。朝香宮邸のうつくしい建物にまさるものではなく、さほど印象に残らない。さいきん秘かに流行している作家だという。建物のなかで写真を撮る。銀座に野暮用で寄り、亀有で食事して解散。まだ春というには寒い。山手線に乗っていて、大崎のアナウンスを聞くたびに、去った彼女を想起する癖が抜けない。(3.9)